第8回 U-16プログラミングコンテスト 北海道大会 レポート

2021年11月3日(水・祝)、U16プログラミングコンテスト 旭川大会・北海道大会が開催されました。北海道大会には、札幌大会競技部門 優勝の市毛さん、準優勝 田邉さん 3位 藤田さんの3名が参加しました。

北海道大会に向けて、これまで札幌勢では選手たちのDiscordサーバー内で有志による練習対戦会が開かれるなど選手同士切磋琢磨している様子が見られ、盛り上がりを感じました。北海道大会の直前までプログラムの改良を重ね、札幌大会から戦術を大きく変更した選手もいたようです。


札幌大会からの参加者は午後の本戦からの参加となります。全道各地の大会を勝ち抜いた猛者が集まっているので、良い動きを見せるプログラムばかりだったように思います。

札幌大会勢の初戦は藤田さんでした。札幌大会から戦略を変更し、探索に重きを置いたプログラムにしたようです。視界に入ったアイテムをとり逃さない着実な動きを見せ、無事に1回戦を突破しました。藤田さんは札幌大会の第1回から参加している古参組で、プログラムのアップグレードを重ねてこの大会に望んでいます。

札幌大会準優勝の田邉さんはシードにより二回戦からの参戦。前半戦はPUTの射程圏内に入った相手を確実に咎め、安定した動きを見せました。後半戦も逆転を許さず、アイテム回収をしっかり行い、ベスト8進出となりました。田邉さんは前述の練習対戦会の主催者でもあり、この大会に寄せる思いの強さが感じられます。試合でも実力をしっかり発揮していきました。

続いて、藤田さんの第二回戦。札幌、函館の上位入賞者同士の戦いということで、序盤からお互い譲らない探索能力を見せていました。しかし、運悪く藤田さんの移動先に相手が待ち構えておりPUT負けを許してしまいました。このルールにおいて探索スピードと移動先の安全確保はトレードオフです。探索速度優先の戦略を採用した藤田さんもこの試合展開は覚悟していたでしょうが、これは悔しい。後半戦で挽回しようとするも後一歩届かず、惜しくも敗退となりました。

札幌大会優勝者、市毛さんの初試合はかなり白熱した展開となりました。
前半戦、市毛さんのプログラムは探索途中に相手の射程に入ってしまい、7点差をつけられてしまいます。かなり苦しい展開となりました。が、市毛さん後半戦で札幌優勝者の意地を見せつけます。探索性能の差で圧倒し、後半戦だけで12点差をつけてまさかの逆転勝利。前半で運悪く背負った不利を実力で覆す展開はドラマチックでした。

休憩を挟み、準々決勝に入ります。
ひとまわり小さく、相手と接敵しやすい「バトルマップ」と呼ばれる戦場での対戦となります。札幌大会ではこの形のマップは採用されておらず、札幌勢は戸惑う展開に。
田邉さんは1勝1敗で善戦するも、5点差で惜しくも敗退。まだ来年以降も参加できる年齢なので、悔しさをバネに頑張って次回も参加して欲しいですね。

ここからは市毛さんの対戦を札幌勢の皆で観戦する形になり、ボイスチャットもつないでワイワイ応援していました。
前半戦、斜め先にいる対戦相手への回避を誤ってしまい、またも前半で大きく不利をつくる展開に。狭いMAPで7点差を覆すのは難しく思えましたが、後半戦で安定したアイテム回収を重ね、射程に飛び込んだ相手を逃さずにPUT勝ち。またも逆転勝利を決め、会場からは拍手があがっていました。逆境に強いですね。勝負強さもCHaserには大切なのかもしれません。

その後、市毛さんは準決勝で惜しくも敗れたものの、三位決定戦に勝利し、表彰台にのぼる結果に!旭川、釧路、函館、札幌から強者が集う大会で、札幌大会から入賞者が出ることは非常に嬉しいですね。来年がある選手たちの刺激にもなることでしょう。

今大会での、札幌大会出身選手の戦績は以下の通りです。

・市毛 大渡 さん 3位
・田邉 瞬 さん ベスト8
・藤田 響 さん ベスト16

全道大会という大きな舞台で、自分の書いたプログラムを披露する経験はなかなか貴重なものだと思います。大会の全体講評でも述べられていましたが、この体験はCHaser内で完結するものではないでしょう。アルゴリズムを自分で考えて実装したり、同じ問題に取り組む同世代の友達と議論を交わしたりする経験は、大会の外でも強力な効果を発揮するものです。今回奮闘した3名はIT人材の卵として、これからも北海道の情報分野を盛り上げていって欲しいですね。来年度以降も、新たな若い人材にスポットライトが当たることを期待しています。

最後になりますが、旭川大会及び北海道大会の運営に携わってくださいました関係者の皆様、今回はありがとうございました。来年度以降もよろしくお願いします。

レポーター:札幌大会実行委員 LOCAL学生部 猪俣晴生 (千歳科学技術大学 1年)